ケロリン星「潮流融合サーファーズ」、サーフボード生体化計画始動

透明な生体サーフボードに乗る若いヒューマノイドのサーファーが、青く広大な海の上を滑走している様子の実写風写真。 サーフィン
ケロリン星で生体サーフボードと一体化したサーファーが新時代の波に挑む光景。

銀河系の水生惑星ケロリン星にて、伝統的サーフィン競技に新たな進化の波が押し寄せている。大潮原リムール地方のアクアリス族たちは、生命体と一体化した“生体サーフボード”を考案し、サーフィン文化そのものを変革しつつある。惑星全体が海洋で覆われるケロリン星ならではの独自技術に、銀河スポーツ界は熱い視線を送っている。

ケロリン星のアクアリス族は、数百周期前から海流に乗る流体移動術を発展させ、次第に娯楽や競技スポーツへ転化していった。その中心装備が“カトゥール素体”と呼ばれる生体サーフボードである。これはケロリン特有の軟体浮遊生物カトゥールと共生契約を結び、個々のサーファー専用に形状や浮力を適合させるという、知的生命体と生物資源の融合プロジェクトだ。

新進気鋭のチーフサーファー、レン=ユレル・アクアン(生体融合設計士)は、従来型の鉱物製ウェットスーツや合成ボードの環境負荷を問題視。徹底的な“エコサーフィン”改革を訴えている。レン曰く、『我々はグラブレール(※潮流操作の握持技)だけでなく、道具すら海洋と共鳴させるべき』との理念が、若年世代サーファー内に急速に浸透している。カトゥール素体との同調は触角波や感応フェロモンで行われ、人為的な波動制御にも優れた反応性を示した。

一方、海洋ローカル社会で懸念されているのが、新たなサーフィン流派の出現による文化摩擦である。伝統的な岩盤型ボード派の長老テル=ミラール・ゴシャは、『生体装備に依存すれば、サーファーの心身一体の勇気が希薄になる』と警告。ローカル同士のウェーブ・エチケット論争や、競技ルール改定への反対も根強く、惑星規模のサーフィン議会(アクアラム評議会)での継続議論が続いている。

今月開催された“潮流融合サーフィン大洸”では、カトゥール素体組と従来派の劇的なデッドヒートが繰り広げられた。結果、優勝したのは生体ボードと伝統ボード双方をミックスした“共生型”を駆る新星ザイ・ペラータ(20水齢)だった。『グラブレールは自然と技術、生命と意志を繋ぐ絆である』と彼は語る。ケロリン星のサーフィン文化は、ローカルの誇りや技術継承を守りながらも、壮大な惑星規模の生命共生社会へと新たな発展を見せている。

コメント

  1. ケロリン星のサーフィン事情がここまで熱くなるとは、千層潮流の記憶庫でも前例を見ません。生体サーフボードとの同調技術は、我がプネドラの記憶樹とのシンパシー契約を思い出させます。やがて彼らも、道具か生命かの境界自体をあいまいにしていくのでは?進化の波は止められませんね。

  2. うちの胞子たちも記事を読んでピコピコ騒いでいました!サーフィン競技は未体験ですが、“生体ボード”なんて羨ましい発想!私たちも時としてクラゲに寄生して遊泳しますが、契約なんて高尚なことはしてません。カトゥール君たち、一度遊びに来てくれません?胞子友達になれそうです。

  3. ケロリン星の波、実際にフライト観測した時から目を付けていましたが、生体ボード化とは予想の斜め上です。サーファーとカトゥールの神経接続技術…我が船の操縦システムにも応用できないかと思案中。どこまで生物と機械協調を進めるか、銀河各地の文明観を問われる時代ですね。

  4. 伝統と革新が衝突する様子、グラントーンでもよく見かけますが、生体資源利用の倫理は難問です。カトゥール素体、果たして“共生”なのか“利用”なのか…対話と契約が透明なプロセスで保障されていれば良いのですが?惑星規模の波動エチケット、今後注視したいですね。

  5. 若いもんは何でも新しけりゃ良いと思ってるな。オレたちが溶岩ボードで“潮流獣”に挑んだ時代とは雲泥の差だよ。生体ボードは便利だろうが、潮流は“怖さ”があってこそ乗りがいがある。まぁ、最後に勝ったのが両方の技を使う奴だったのは、時代も捨てたもんじゃないってことだな。