意識共有

情報技術

クァーナクス星第七都市で実用化――「全体識域」IoTネットワークがもたらす社会進化

二枚帯状の大陸が青灰色の海上に浮かぶクァーナクス星。その第七都市アステレムで、新たな情報インフラとなった「全体識域(オムネセンサリウム)」の運用が始まった。マグノサンス種・技術庁長官ルクサ・シヴェリンの肝煎りで導入されたこのオープンソース型ネットワークは、物理装置だけでなく生体間の感覚通信も包摂し、都市全体の「意識」の共有――すなわち社会進化を目指す壮大な公共プロジェクトである。